校長先生が言って、次の人へ呼名が続いた。 答辞は聞いてて もう切ない気持ちで いっぱいで…。 涙が止まらなかった。 そして、卒業の歌。 広也が居ないから、卒業の歌も全校合唱もうちが伴奏を弾くことになった。 「広也、聞いててね」 呟いて、うちは泣きながら伴奏を弾いた。 広也のピアノ、もう一度生で聞きたいよ。 ビデオでは何回も見たよ。 二年の伴奏も。 三年の、最後のピアノも。 具合悪そうな広也だったけど、ピアノは綺麗で……。 「っ……ふ……」 涙が溢れてしまって、 伴奏はほぼ感で弾いた。