広也はそう言って微笑んだ。 広也は今までで1番具合が悪そうに見えた。 「広也……頑張ってね うち、祈ってるから」 うちは広也を抱きしめた。 広也の感覚を忘れないように──。 「松宮くん、手術室へ」 看護師さんが来た。 広也は、うちを真っ直ぐ見つめた。 「未紀、大好きだよ。 今までも、これからも」 「広也…うちもだよ」 「………ありがとう」 広也は微笑んだ。 「広也こそ、ありがとう…」 そして、広也は手術室へ行った───。