と、広也の母さんが言った時、ドアが開いた。


「品濃、広也が呼んでるよ?」

「あ、あぁ」


俺は病室に入った。

高添は外に出て、広也の母さんと話してるみたいだった。



「品濃……
一つ、聞いてくれる?」

広也は漫画を置いて言った。


「ん?」

「もし俺になんかあったら未紀をよろしくな」

広也はキッと真剣な顔で言った。


「は…?」

広也…お前…?


「偉そうにゴメンな」


広也はニカッと笑って、漫画をまた読み出した。