広也の母さんはそう言って、そこにあったソファーに座った。

俺も間を空けて座った。


「広也、日記書いてて、時々覗いちゃうんだけど…書いてあるのは未紀
ちゃんの事か品濃くんの事ばっかよ。

キスしちゃった!とか
ホント嬉しそうに書いてて…」


広也の母さんは遠い目で言う。


(キス...!?知らなかった…てゆーか、そこまで
いってたんだ…)


苦しくなって思わず唇を噛み締めた。


「……広也をいつも電話で未紀ちゃんは励ましてくれてたみたいで

手術が決まった時しばらく元気なかったけど、
未紀ちゃんと電話すると元気が出たみたいで
ピアノ弾いたりしてたわ」