「泣くなよ、大丈夫。
俺絶対お前の元に帰るから」

広也はうちを抱き寄せた。


「明日は、精一杯伴奏
弾くし。最期の合唱コンクールだからな」

「最期じゃなくて、最後だよ!生きて帰って来るんでしょ…?」


広也の顔を見ると涙を
懸命に堪えてた。


「っ……絶対帰るから…」

うちはそんな広也が愛しくて…。


広也のマスクを強引に
取って唇を押し付けた。


「んっ!?」

広也は最初抵抗した。
でも、それでもうちは
離さなかった。


何度も、何度も、重ねて、重ねて。