「新田…ごめん」 俺は呟きながら、家へ 帰った。 夏休み明け。 新田はいつも通りの調子で過ごしていた。 俺はそんな新田に心を 救われた。 広也に一応話すと、やっぱり少し渋い顔をしていた。 「高添奪うなよ?」 広也は顔を赤くして言った。 「奪わねーよ!可愛い奴!」 俺は広也の頭をわしゃわしゃと撫でながら言った。 俺はこうして、また一つ 別れを経験した。 しかし、またもう一つ別れがあることを、この時の俺は知らなかった。