こんな時に限って なんも気がつかないのかよ… 女ってこういうの怖いのに…… あたしの中で怒りと 不安が募り始めた頃。 加奈のほうがあたしの存在に 気づいた。 「あれ?凰くん、その娘誰?」 ……お願いだからここで冗談でも 彼女とか言うなよ。 だけどあたしの願いを 凰は爽やかな笑顔で裏切った。