女装彼氏★男装彼女




「ねえ、どこか行きたいところある?」


気を紛らわせようと周りのお店などの風景を見ていると

隣にいる緤が
覗きこむようにして聞いてきた。

「別に……」


そう答えたあたしは不機嫌だ。


と言うか、校門から宮原家での下りで結構疲れていた。


なんだか一日分の魂が半分以上抜けた気持ちだ。

今が放課後で良かったと、どこかで思った。