花は香り 人は何?




呆然としている俺に侍女がまた声にをかけた



「お飲み物をお持ち致しましょうか?



それとも休憩できるようお部屋をご用意いたしましょうか?」



そこではっと我に返る



「少し休みたいから部屋を用意してくれ」



「かしこまりました」



そう言って侍女はすっと立ち上がり礼をした



その後音もなく去って行こうとする



その身のこなしが美しく、思わず見とれてしまう



ただの侍女とは思えない




気付いたらそっと手を引っ張っていた