「それで、記憶は戻るんですか?」


今まで黙っていた慎が聞いた。


「……。」


え、嘘だろ…?戻らないのか…?


「戻るとは思います。
ですが、それが明日になるのか、それともずっと先なのか…。
最悪の場合、彼女は一生思い出さない可能性もあります。」


まじかよ…。

慎は隣で言葉を失っている。