執事と共にバレンタインを。

「調子にのりやがって、」


そして、男は追い討ちをかける様に足を振り上げた。

――が、その足はすぐに下ろされた。


「貴方が、ね」


男の胸元には恵理夜の頭があった。


「お嬢様、それは……」


起き上がった春樹が、気の毒そうな声を上げる。