「お嬢様、チョコレートではありません」 「え?」 「彼らが狙っていたのは、チョコです」 何を言っているのかわからない、というように恵理夜は眉をひそめる。 「これは、チョコです」 チョコ――今度は、恵理夜の目も驚愕に見開かれた。