執事と共にバレンタインを。

「舐め腐った真似しよって。落とし前つけてもらいに来たぞ」


おそらく、カトウの声と思われる。

するとリビングの扉が開き次々と人が飛び込んできた。


「お嬢、大丈夫ですかい」

「え、ええ」

「春樹、おめえ怪我してんじゃねえかっ」

「いえ、ご心配には……」


一様に、孫娘である恵理夜と春樹を気遣いながらも割れた窓の外へと出て行く。