執事と共にバレンタインを。

「部屋に行く前に、春樹の手当てをしなきゃ」

「はあ」


気のない返事の春樹を引っ張りながら、恵理夜はリビングへ入った。

そして、備え付けられている救急箱を使い、春樹の殴られた頬と、殴ることによって痛めた拳の手当てを始めた。


「それで、何があったんですか」


恵理夜は、手当てをしながら会ったことを簡単に説明した。