白で統一された棚やカーテン。 消毒液の匂い。 保健室ってのは、どこでも似たような風景なんだな。 美人の保健医でもいりゃ通う気にもなるけど、ここの保健医はむさっくるしいおっさんだった。 当分、保健室のお世話にはなりたくねぇ。 「朔羅さん?」 よそ行きの声で、俺は彼女に呼びかけた。 返事がない。 部屋の半分はベッドスペースになっていて、白いカーテンがかかっている。 寝てんのかな。 「朔羅さん……」 俺は無遠慮にカーテンを開けた。 そしてちょっとだけ息を呑んだ。