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バタバタバタッ



猛ダッシュでどこかへ駆け抜けていく朔羅の後姿を“俺”は見送った。


クスっ


思わず笑みがこぼれる。


あんなに必死になっちゃって。可愛いな。



ま、行き先は分かるけどね。


俺はのんびりと歩き出した。





「なぁ、さっき保健室に入っていったのって龍崎 朔羅じゃね?」


「やっぱり!?俺ホンモノ初めて見た!!」


「マジ可愛い!付き合いて~、てかヤりたい」


「な、ちょっと保健室覗きにいかね?もしかして寝てるかも」


「う~イイネ♪寝顔、そそられるよな」


バカ男共二人組がクダラナイ会話で盛り上がってる。


俺は腕を組んで保健室の扉に足をついた。


「あ?何だよ。お前」


二人組みの一人が俺を睨む。




ホント、どこまでもバカ。