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ほとんど反射的に目を覚ました。


飛び起きるよう、身を起こして体を屈める。


額からいやな汗が吹き出ていた。





全て思い出した。




あの通路―――


白虎や、鷹、鴇の襖は見たことがないけど、あの青龍の水墨画が描かれた襖は確かに存在する。


そしてその向こう側の茶色い扉。


双龍の取っ手には重々しい金の錠掛けがしてある筈。






滅多に開かれることのない―――あそこ……あの桜の庭は龍崎家代々の祖先が眠る


―――――墓。








あれは




何を意味する夢?







半分…ううん半分以上の確率であたしはその夢が意味することを気付いた。


だけど所詮は夢だ。





そう………



夢なんだ。