バカな朔羅―――


あたしが朔羅の正体知ったところで、離れてなんかいかないのに……


だってうちら親友じゃん?


そんな簡単なことでこの関係は崩れたりしないよ。




「朔羅はホントに幸せもんだよ。こんないい親友持って」





龍崎くんがあたしの頭をぽんぽんと優しく叩く。


あたしはその腕の影で



そっと涙を流した。



あたしが朔羅に抱く気持ちは―――恋とは違う。


だけど、それに酷く似てるんだ。


失いたくないのはあたしも一緒。





朔羅も


龍崎くんみたいないい人に出逢えてホント幸せものだね。



親友として忠告。



こんなに優しくて強い人―――


手放しちゃだめだよ。




朔羅―――




大好きだよ。






だから幸せになってネ。





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