でも―――



叔父貴はライオンではなく……龍―――だ。


片割れを無くしたつがいの龍。






気高き孤高の龍。



天からいつも地の片割れを探している。






「あ!待って牡羊座まだ続きがあるよ~」


リコの声にあたしははっと我に返った。


「何々?恋そのものは順調ですが、思わぬハプニングが。蠍座BOYの登場に翻弄されるかも…って書いてある」


蠍座?


蠍座の男なんてうちの組にいたっけかな?


サスケ、タイチ、キョウスケ……


あたしは舎弟たちの顔を思い浮かべた。この3人は、確か蠍座だったけど、あたしを翻弄する男には思えない。


特にキョウスケはいつも無表情で無口。いっつも無気力そうにしているし、空気みたいに存在感があんまりない。


「蠍座ってどんな性格してるの?」


あたしは聞いてみた。


「えっとね~、あまり喋らずミステリアスな人だって。謎大き人間ってことじゃない?」




謎多き、ミステリアスな男……ねぇ