「違うよ。朔羅さん、いいお嫁さんになるねってこと」


何でもないようにサラリと言う。


「は!はぁ!!!」


びっくりして声がひっくり返っちまった。


「お弁当、ありがとう。ありがたくいただきます」


メガネはにっこり微笑みを浮かべたまま、深々と頭を下げた。







キーンコーンカーンコーン


「やべ!鐘が鳴った。行かなきゃ」


それを合図にあたしはそそくさと、まるで逃げるように教室に向かった。





何だよ……


調子狂うヤツだなぁ