「分かるよ。そんなん態度見てりゃ。本気で好きっつーのはなぁ、目が自然にそいつのことを追うんだよ。
姿が見られたらそれだけで幸せで、話せれたら笑顔になって、そんでもってもっと仲良くなりたいって思って必死で、その上そいつの幸せを常に願ってる。
嬉しいこともありゃ苦しいこともあって、恋は大変なんだよ!」
戒が真剣な表情をして顔を戻した。
あたしを好きだと言う戒の言葉には説得力があった。
だってあたしも叔父貴のことをそんな風に考えていたから。
「大体見た目がいいから、とかちょっと優しいからなんてホントの俺じゃない。
ホントの俺を知ったら、みんな俺から離れてくぜ?」
戒はそう言ってちょっと寂しそうに笑った。
笑ってるのに、哀しそうで
睨まれてるのに、今にも泣き出しそうだ。
その感覚
あたしにも理解できる。
あたしだって学校じゃ偽りだらけだから。
「ごめん……無神経なこと言って」
あたしは顔をあげてちょっと眉を寄せた。



