「り、龍崎くん……?」
リコが目を開いてメガネを見ている。
だけど次の瞬間…
「ぉるぅぁあ!!!」
声が上がるとメガネが腕の拘束を解いて、ナイフ男に頭突きを喰らわした。
「がっ!!」と奇妙な声を上げてナイフ男がでこを抑えながら呻く。ナイフが床に滑ると、メガネは足でそれを止めた。
「メ!メガネ!!お前頭がいいことだけが取り得なのに…」
って心配するところはそこじゃねぇ!!
「俺ぁお前とは違ぉて、出来が違うんや。ノープロブレムだぜ」
ムカツクことを言ってメガネがのそっと立ち上がる。
「てめ!あたしがバカだって言いたいのかよ!!」
「違うんか?」
「そりゃ!あたしはテストの点数は悪いし、キャンサーセンターの意味だって知らねぇ。けど…!」
メガネがすっと目を細めた。
邪気を帯びた鋭い目―――
怖えぇ。
間違いねぇ!こいつ筋もんだっ!!