ドカッ!バキッ!!


派手な音がしばらく続いて、あたしたちの目の前でメガネと千里が殴られたり蹴られたりしている。


千里はそれなりに抵抗しているようだが、相手にならない。


多勢に無勢だ。


メガネは……


かろうじて倒れていないが、殴られて口元が切れて出血しているし、制服のネクタイは解けてシャツの第二ボタンまで取れかけている。



「も……もぅやめて!」


リコが泣き叫んだ。


あたしはそんなリコを強く抱きしめた。


メガネ…!お前虎間じゃねぇの!!?


どうして反抗しない!


どうしてヤられっぱなしなの!!!


やがてメガネと千里はそれぞれ地面に崩れ落ちた。


メガネ!千里!!


「おいおい。もう終わりかぁ?」


キモ金髪野郎が動かなくなったメガネの腹を軽く蹴り上げる。


ピクリとメガネの指先が動いた。


「何だ、生きてるじゃねぇか。おい」


キモ金髪野郎は仲間に顎をしゃくると、仲間は小さく頷いてメガネの両脇に腕を回した。




何する気だ―――!!