一言一言がひどくゆっくりだった。


ゆるゆると笑顔を作ると、叔父貴はまぶたをゆっくりと閉じた。


あたしの顎をなぞっていた手がベッドの上にことりと落ちる。


「悪りい。ちょっと……疲れた。眠る」



「…………うん」


目を閉じて眠りに入る叔父貴の顔をあたしは見下ろした。


叔父貴の黒い髪にそっと触れてみる。


まだほんのり濡れている。


「このまま寝たら、寝癖つくよ」


あたしは苦笑した。


無理に笑顔を作った。


ぎこちなく笑って、奇妙に歪んだ口に塩辛い何かを感じた。




あたし……泣いてる……?








「閉じ込めておいてよ。




一生あなたのことしか見えなくしてよ。





あたしは…………」