美羽は手の甲で涙を拭い、そそくさと廊下の壁まで移動する。
「ごめん、ちょっと、混乱しちゃって」
「ふうん、そっか」
総司はそれだけ呟いて、美羽の隣で胡坐をかいた。
「なんで泣いてたの?」
美羽は額を膝に乗せて唸った。告白されてパニックになって泣き喚いたなんて、さすがに言えない。絶対に。疲れ果てた頭を捻る。何でもないから大丈夫と言って逃げてしまおうか。
「というか、ごめん。実は聞いてた」
「え!?」
「聞くつもりは無かったんだけど、聞こえちゃって」
「ごめん、ちょっと、混乱しちゃって」
「ふうん、そっか」
総司はそれだけ呟いて、美羽の隣で胡坐をかいた。
「なんで泣いてたの?」
美羽は額を膝に乗せて唸った。告白されてパニックになって泣き喚いたなんて、さすがに言えない。絶対に。疲れ果てた頭を捻る。何でもないから大丈夫と言って逃げてしまおうか。
「というか、ごめん。実は聞いてた」
「え!?」
「聞くつもりは無かったんだけど、聞こえちゃって」
