あれから10年後…
「姫さま!!お待ちください!」
屋敷には毎日のように使用人の声が響く。

「新一郎殿どうしたのですか?」
「はっ!?茜殿!実はまた姫さまがお逃げになりまして…っ」

「はぁ。」

桜ノ宮家の1日は姫さまの脱走から始まります。



「撒いたようだの…。みんな毎日毎日私を見張りよって!」

私は、生まれてから桜ノ宮の屋敷そして桜村からは出たことがないつまり箱入り娘という訳。


屋敷のみんなが嫌いなわけではない、むしろ大好きだ。

でも私だって自由に街を歩いてみたい!!!


「お前はいいな…空を飛んで自由にどこにでも行けるんだから。」

私が鳥だったら…


「ならこちらに来てみるか?」