「大丈夫?」


急にフラッときてよろめいた私に、すぐさま駆け寄ってきたハジメ。


「まだ寝てたほうがいいんじゃないの?」


そう言って、私のおでこに手を当てた。

肩がびくっと震えて、確実に鼓動が速まっていく。

そんな私のことなどおかまいなしに、うーん…と唸っていたかと思うと……


「やっぱり、こっちのがわかりやすいや。」


コツン――と、

ハジメは自分のおでこを私のと合わせてきた。


「んー…熱はないみたいだね。」


こんなの…たいしたことじゃない。

小さいときの延長。深い意味なんてない。


なのに……

なんでこんなにドキドキしてるんだろう?


「でも、やっぱりまだ寝てたほうがいいんじゃない?何か食べて、薬飲んで…って、そうだっ。おばさんがお粥作って行ったんだった。」


言うや否や、私からパッと離れて、コンロのそばに向かうハジメ。


「すぐ食べるよね?」


なんで、コイツはこんなに普通なんだろう?