キミに捧ぐ




「ありがとうっ」


それはきょうだいの会話だった



すでに泣きじゃくった私


「わたし…颯兄ちゃんがっ


昔も今も


大好きだからっ」


だから、


「だから…

もう一度「待った!」



「俺のセリフとるなよ…」


え?


「俺のほうこそ言わなきゃいけないんだ




……もう一度俺を

家族と認めてくれますか?」


家族…


こんなに温かい響きはないと思った