キミに捧ぐ





電話の向こうでうなだれる声がした


「どうしてですか?」



「入っても誰もいないから遅いな~とは思ったんだけど、外は暗いし…何か巻き込まれたんじゃないかとかいろいろ考えて…」



す、すごい


帰ってきてすぐ短時間でそんなに考えてたなんて…


「すいませんでした…私はちゃんといますよ」



「ああ、うん、もう大丈夫だから…」