休み時間のチャイムが鳴る。
その約3秒後……

「叶加!ここの問題教えてっ」

すぐに喋りかけられた。
いつものことだった。
この子は甘畄季祢といい、
私の友達。
読み方は『かんるときね』
かんるーとかときねと呼ばれることが多い。
この子は今を楽しむタイプの女の子。
運動神経は抜群にいいけど、
勉強能力は抜群に悪い。
だが、そこがいいのか、よくもてる。
結構顔も上の中ぐらいだし。

「もう。ときね。自力でやりなさいよ!」

そしてもう一人の友達の瑛栄絢乃。
読み方は『えいさかじゅんの』
あやのと間違われやすい。
通称、じゅん。わざとであやのと呼ばれてる場合もある。
この子は結構平凡。
成績とか運動神経はよくもなければ悪くもない。
性格とか見た目も普通。
ある意味普通すぎるのが特徴かもしれない。

「あーこの連立方程式ねぇ」

そして私、雨鬼叶加。
読み方は『あまききょうか』
きょうかとか、きょーって呼ばれる
自分で言うのもなんだけど、
成績は一応良い。いつも順位は一桁。
部活動でも部長である。

「これは、代入法でできるよ
 これを、代入して……答えはx=2
 今度はこれを代入して……y=4
 ね。簡単でしょ?」

そして私は、ときねに
頼まれた問題の答えをだして、
笑顔で言った。
するとときねは口をとがらせ

「うぜェー。叶加がやると
 簡単に見えるのに、
 なぜうちはできんのだ!
 くやじー」