「背中の」

「・・・傷つかない?」

「・・・」

「動くなよ?」

「うん」

カシャ

「はい、」

拓斗が、撮ってくれた背中はあたしが想像してたのより、ずっと綺麗だった。

一安心・・・

でも・・・

「ごめんね? こんな傷の付いた女、嫌だよね?」

「何言ってんだよ!!子供守ったんだろ!?後悔してんの!?」

「ううん でも」

「でもも、くそもねぇよ!! 俺のせいでもあるの!!」

「・・・」

「それに、勲章だと思うよ?」

「ありがとう」

拓斗のせいじゃないし、あたしのせいでもない。

けど、死に掛けて心配かけてごめんね?

「明日から、ずっと美優の傷見るの俺だから」

「えっでも、拓斗にも仕事あるし・・・」

「いいの休憩の時に来るから」

「でも、短くなるよ?」