本能的にリビングに行ってはいけないと思った。 今思えば本能的にではない。俺の意思でリビングに入らなかった。 怖かったんだ。 そこに“いる”のが分かった。見たくなかった。行けなかった。もうそこにいるのは人間じゃないと思った。 俺は臆病者だ。 だから 『ありがとうっ…ありがとう…』 レイの祖父母にあんなにも感謝されるとは思わなかった。