「兄貴のこと信じろ」 「……っ……」 涙が出た。 タツキさんの温もりが私の不安を消してくれるような気がした。 「絶対生きてる。助けを求めてる」 耳元で囁くように言われた言葉を私は深く胸に刻み込む。 信じようとは思うけど。心が揺らいでしまう。 けれど、タツキさんは自分の身内でもないのにお兄ちゃんのことを“信じろ”と言っている。 それはタツキさんもお兄ちゃんが犯人ではないと信じているということ。