しょうがない。



お葬式に参加してもきちんとお別れ出来る自信がなかった。これでちょうど良いんだ。


私は花を供え、リュウくんは線香に火を点ける。それを受けとり、お墓にあげて手を合わせた。



町の景色を一望出来る、この高台の墓地にお父さんとお母さんは眠る。



何故こんな高台に墓地が造られたのかは分からない。



けど、ここから見る景色は墓地で眠る者にも訪れる者にも癒しを与えてくれるから私は好きだ。