右手を力強く握られる。微かに震えているのが分かる。



「おばあちゃん」



久しぶりに見たおばあちゃんは、やつれていた。髪はボサボサで目の下には隈がある。


気品があり優しいおばあちゃん。けど今はその面影はない。



「レイちゃん!本当に良かったぁ……」



そう言って泣きじゃくるおばあちゃん。腕に大粒の涙が当たる。それが今、私が現実世界にいることを示す。



「おばあちゃん、お母さんとお父さん…」



「――…っ」



ああ、やっぱり。嘘じゃなかった。



おばあちゃんは息をのみ私から目を反らした。



死んだ。



お父さんとお母さんが



死んじゃった。