真っ白。また真っ白。 でも分かる。天井じゃない。 ふわふわと浮いている感覚。 ああ、死んだんだ。私は死んだんだ。 少し寂しい。 落ち込んでいると真っ白な世界に一点の光が差し始めた。 導かれるように歩き出す。 歩いても歩いてもその光にはたどり着けなくて。私は歩みを止めて、その光を見る。 すると何処からか声が聞こえた。 “レイ” 忘れもしない。ずっと聴きたかった声。 “お母さん!!” 私は精一杯叫んだ。