―――あの頃に戻れたら。 そのまま公園に入りベンチに座る。 鞄から手帳を取り出して、それに挟まった写真を見つめる。 家の前で撮った写真。お父さんとお母さん、お兄ちゃんと一緒に撮った写真。 この写真を撮った時、こんなことが起こるなんて思わなかった。 まさか、こんなことになるなんて。 「レイ」 ――――聞き慣れた低い声。 写真を手帳に挟み、それを自分が座っている場所の横に置く。 目を閉じて軽く息をして心を落ち着かせた。 (言わなきゃ………) 目の前に立つ人を見上げた。