どくん、どくん、どくん 心臓の音がうるさい。それだけしか聴こえない。 汗が吹き出してくる。 手が震える。 「私が何故貴女に会いに来たか分かります?」 傲慢な態度。挑発的な瞳。 「分かるでしょ?」 声を出すことが出来なくて幼い子供のように首を横に振った。 嘘。私に会いにきた理由なんて分かる。 分かりたくなかった。分かってしまったら、もう私は終わりだ。 嫌だ。嫌だ。嫌だ。聴きたくない。言わないで。