そこには40代くらいの女性がいた。全くの初対面なので戸惑う。 淡い紫のワンピースにジャケットを着て、ロングヘアーの髪型をしている。鼻が高く少しつり目気味だけど顔が整っているから、あまり目立たない。 背をピンと伸ばして、身嗜みもきちんとされている。 少しきつめの印象を受けた。 「レイさんですよね?」 「はい、」 (私の名前を知っている…?) 「お話があるんですけど」