「じゃあレイ。帰ろうか」



「えっ……あ。はい」



レイちゃんは椅子から立ち上がり、タツキくんがその手を握る。



「じゃあ失礼します」



二人は仲良く手を握って俺らに見せつけるように帰っていった。



この後、俺らがレイちゃんの祖父母宅に行くのは分かっているはずだからまだ2人でいるんだろう。




「なんなんですか……あの男の子」


後ろで龍がイラついた声を出す。





「―――頼ってきたんだよ」


「は?」



「俺ら二人に犯人を捕まえてほしいんだろ」



「え?でも…それは長男…」


「違う、長男じゃない。




――真犯人を、だ」