“訊きたいこと”があって、真吾を訪ねたのに中々言い出せない。そんな私を見かねてかタツキさんが口を開いた。
「……四月一日、コウタさんは何処かへ出掛けていたみたいなんです。ご存知ないですか?」
――単刀直入に。
「何故そんなこと……」
「事件の様子からコウタさんが犯人じゃないかって思われているけど、俺とレイはそう思いません。警察には頼れません」
何を考えているんだって思われているのかな。真吾は当たり前だけど相当驚いていて。
「でも……そんなわけ」
「でも事実、めぼしい犯人の目撃情報もない。いくらまだ日が経っていないからって、犯人人像が浮かんでこない。そんなのおかしいじゃないですか」

