「ご迷惑、ご心配をおかけしました」



職員室の端にある防音ガラス張りの小さな談話室の中で、私は深々と担任である吉村先生に頭を下げた。



「いやいやっ!迷惑だなんて!」



吉村先生は焦ったように手を振り否定をした。



その姿を談話室の外から見ている他の先生が多くて。



私がそれを気にしているのが分かったのか吉村先生は立ち上がって、外から見えないように備え付けのブラインドを引いて見えないようにした。



「こっちから会いにいけば良かったんだけど。おじいさんに断られちゃって」



「そうだったんですか…」



「落ち着くまで待ってくれって。本人から会いにいかせるからって言っていた」



知らなかった。おじいちゃんと吉村先生が会って会話をしていたなんて。