うららかな春の日。 「横田さん、おはよー」 「……藤山くん」 私が靴箱の中の上履きに触れるタイミングで彼が話しかけてくるのは、もう日常化したこと。 私は一度も、おはようなんて返してないけど。 「横田さん、前から思ってたけどスカート長くない?せっかく細いんだから脚出そうよ」 「いやだ」 「即答かよ」