神人~禁断の地~

バースの悲鳴も聞こえない地下道を歩いていたジュリア達は、追手が来ない事を確認し立ち止まった。
「ヘウ"ンちゃん、大丈夫?」
ヘウ"ンを座らせ聞く。
「はい…」
もう頭痛は収まったようだが、表情は暗く目には涙が浮かんでいる。
「ヘウ"ンちゃん、死の未来はバースだったの?」
するとヘウ"ンは頭を落とし、小さく首を振った。
「ケリーさんが…」
喉の奥が詰まったようにか細い声で言う。
「……」
バースじゃなくて良かったと安堵しそうになったが止めた。きっとケリーの未来を見たヘウ"ンちゃんは耐えられないほど辛いだろうから。