セントキルはセイカから案外近い所にある。列車なら一時間と少しで着く。
そして街の入口には詰め所があり、旅行者などの中に神人がいないか調べている。その為街に入るのに時間がかかる。そして三十分並んで、いよいよバースの番が来た。
「名前と街に来た目的は?」
詰め所の男が聞く。バースはいつもより声を低くし、
「ヴァンです。旅人で色んな街を回っています」
バースは白銀の髪を後ろで一つにし、帽子を被り、教会の制服は止め全身を黒で固めた。首からは銀色のペンダントを下げている。ちなみにこれは神化で変えた神剣。