先頭を歩くケリーが地図を見ながら言う。
「外に出る道もいくつかあるけど、屋敷に行く道は一つしかないから」
「なるほどな。お前等、分かったか?」
「こんなもん作る金あるならもっと他の事に使えばいいのに」
「金持ちはこうやって権力を見せつけたいのよ」
「お前等…」
何でこいつ等はこんなに緊張感が無いんだ。任務を舐めてるのか?それとも私を舐めてるのか?
「いい加減に――」
バースが怒鳴ろうとした時、ケリーが指を一本口の前で立てた。