神人~禁断の地~

「ナスカが止めても、私達は行くよ」
「約束は?」
「さあ?私達の主人はバースだからね。バースの言う事しか聞かない。それに、バースから来るなって言われてないし」
「あんたね…」
眉を寄せながらナスカさんは息を吐く。かなり怒っているだろう。けどジュリアさんは引かない。
「ナスカだって、いくらじじいの命令でも、大切な生徒を死なせたくないでしょ?」
「……」
立場的にナスカさんは長老に逆らえない。断れるなら断っていただろう。