神人～禁断の地～

また何かややこしい事に巻き込まれそうだなと、嫌な予感がした時、男が追い付いて来た。
「何だお前は」
「何だと言われても…」
面倒くさそうに頭を掻いた時、女が声を上げた。
「この人は旅から帰って来た私の恋人よ！」
「はぁ？」
んな嘘絶対にバレるだろ。
「嘘をつくな！今会ったばかりだろう？」
ほら見ろ。だが女は折れない。
「嘘じゃないわ！ね？」
「ね？…って」
女を見ると、女はすがるような目でバースを見上げて来た。
「…ったく」