神人~禁断の地~

「それから私達は神人を街に入れないと決めた」
「その神人は街の者を殺したのか?」
「いいや。街の建物だけを壊していたよ。けど、いつ死傷者が出てもおかしくなかったよ」
「……」
神人の誇りか。人だけは傷付けないと、力の暴走に必死に抗ったのだろう。
そしてバースはふとアパートの上を指差した。
「一つ気になってたんだが、建物の上にあるアレ、何なんだ?」
バースがアレ、と言ったのは、全ての建物の上に剣が途中で折れたようなものがあった。