『絶対おもんないだろ。』
参考書を見ながら言う彼。
「失礼な、」
オーバーなジェスチャー付けてに言う。いつも通りに、平常心で。
『だって良く考えてみて。』
くいっと人差し指を立てる彼。
(…無駄に長くて綺麗だし、)
そんなことを、ふいに思った。アホ過ぎる。
『この世に幽霊なんてモノが実際に居れば、大気中は幽霊だらけだよ。』
「は?」
『今までにたくさんの動物が死んでるでしょ?』
「まぁ、そーだね。」
『だから、それ全部が幽霊になったなら、空気吸うのと一緒に幽霊吸ってるんだよ。』
「……」
なんだ、この屁理屈。
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